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外資系マネージャーの独り言

日本で外資系企業のソフトウェアエンジニアマネージャーをやってる人のブログです

WFHと通勤グリーン車の素敵な関係

家から仕事をする(Work From Home=WFH)制度が整っている今の仕事ですが、数年前に都内を離れて住むことに決めた理由のひとつにこの制度があります。

sdm.hatenablog.com

ざっくり言って、家から会社までドアツードアで1時間15分から20分程度。駅までの歩きは6,7分で、乗り換えは2回。環境と家はとても気に入っていて、気持ちの良い日に近所を散歩していると「ここに住んでいてよかったな」と思える程度に環境はよいです。

日本の首都圏に住む上で大きな問題になるのが住環境だと思っていて、生活の利便性と、周りの環境、さらに職場への通勤時間といった要素を高い次元でバランスさせるのはとても難しいと考えています。実は都内の中心地には結構大きな公園や緑が充実しているので、中途半端な場所に住むよりも都心エリアに住むことでこういった施設や環境のメリットを活かすという生活もよいなというのが自分の考えです。ただし、そうすると住居にかかるコストが大きくなってしまいますし、特に家族持ちだとかなりの大きなコストになります。

仮に今の家にかかっているコストが月15万円だとして、それと同等の広さ&快適さの家に通勤30分圏内に探す…となると、感覚的に言っておそらく月20万円は最低でもかかってくるでしょう。周りの環境や、子供の遊ぶ場所、最寄り駅への距離…といった条件を加味して考えると、より厳しい条件になります。

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今の住環境は、毎日通勤するにはちょっときつい通勤時間ではありますが、週のうち会社に行くのは2,3回なので、今のところ通勤そのものは大きなストレスにはなっていません。また、通勤する日はかなり早い時間帯に会社に行き(7:45着)、早い時間(16:15)に会社を出るように心がけているので、いわゆるラッシュアワーのピークには遭遇することない生活が維持できています。

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これに加え、通勤の快適性アップと時間の有効活用としてちょくちょくお世話になっているのがJRの普通列車グリーン車。これは、最も長い時間乗る区間(30分少々)で普通列車にくっついているグリーン車に乗ることができる権利を買う仕組みで、特急列車のようなシートで快適に座ってPCを開いて朝一の仕事をしてしまうのが朝の通勤時間のルーチンになってます。

普通列車グリーン車は自由席なので、混んでいる時間帯は座ることができずにグリーン車に乗っても立ちっぱなしなんてこともあるようですが(それでも一般車両よりは快適)、上記の時間帯に乗る限りにおいてはほぼ確実に座ることができます。自分の場合、US時間で起きたあれやこれやのキャッチアップを集中して行うのに有効で、かつ何かしらの開発作業なんかをしている時は電車の中での限られた時間と空間の中で集中してコーディングすることもできるので、自分にとって出社日の朝の電車の中での30分はとても貴重な時間です。

もし通勤時間をまるまんま非生産的な時間にしてしまったとすると、1日24時間のうちの2.5時間を無為に過ごすことになってしまうので(下手すると通勤のストレスでパフォーマンスも悪化する)、企業や個人の生産性を向上させる議論に通勤時間や通勤の快適性、家から仕事をする選択肢といった要素が盛り込まれるべきなのかなと個人的には思います。

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経済的な話をすると、グリーン車の価格は乗車前に購入すれば770円です(50kmまで)。これを週に2,3回利用するとして(片道のみ)、月に10回使うと考えると7,700円。通常分の通勤費用は通勤手当が出ると仮定すると…

[通勤片道1時間15分の環境で通勤は週2,3回(月10回)]

  • 住宅コスト+通勤コスト: 15.8万円/月
  • 通勤時間: 30時間/月 (通勤中の30分を仕事時間という形で有効活用できると仮定すると、実質25時間/月)

[通勤片道30分の環境で毎日通勤]

  • 住宅コスト: 20万円/月
  • 通勤時間: 20時間/月

…ということになります。

WFHが高頻度で使えるという前提があり、長い通勤でもグリーン車あるいは確実に座れる仕組みを有効利用することで、より低いコストで良好な環境に暮らすことができ、かつ仕事のパフォーマンスも良好に維持できる…と言えるでしょう。今の日本の平均的な職場環境の現状を考えると、高頻度でWFHできる人は限られるでしょうし、仕事時間や仕事のやりかたのについてもここまでフレキシブルではないでしょうが、巷で言っているリモートワークという概念がしっかり根付くことで、こういう働き方・生活の仕方もできますよ、ということの一例として自分の例を挙げてみました。

実を言うと、自分も部下を持つ立場になったことでより高い頻度でオフィスに行く必要が出てきたので上に書いた図式が少しずつ崩れつつあるという悲しい現実があったりするのですが、それにしても家から仕事ができる環境が整っていたり、仕事時間やスタイルに柔軟性があることで、家の選択、通勤手段の選択、そして何よりも生き方の選択に自由が生まれるということは本当に素晴らしいことだと思っています。