外資系マネージャーの独り言

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コーチングのプロが教える「ほめる」技術

AmazonのPrime Readingで無料になってたので読んでみたシリーズその1。

コーチングの一環として"Acknowledgement"を上手にするための知見が詰まった本。

コーチングのプロが教える 「ほめる」技術

コーチングのプロが教える 「ほめる」技術

 

職場でマネージャーが部下に対して行うコーチングや、親が子供に対してコーチングをする上で、もっとも肝心な"Acknowledgement"(認識・認知・理解)ということを噛み砕いて分かりやすく説明した上で、4つの異なる性格別に違うAckhowledgementのアプローチや注意点などを分かりやすく解説していて、実践的に使える本になっていると思う。

コーチングって本当に奥が深いなと感じていて、Acknowledgementは基本中の基本だけどここをしっかりやっておくことでコーチングが圧倒的にスムーズになると思う。本のタイトルは「ほめる」だけど、単純にほめまくればよいというわけでもなく、当人の性格や状況、人間関係といったところまでしっかり考えた上でAcknowledgeしていく必要があり、一筋縄ではいかない。

この本で紹介されているのは、人を4種にコミュニケーションタイプ(あるいは考え方や、人との関わり方)ごとに分類して、それぞれのタイプの人間にはどういったAcknowledgeが効果的かを実例も含めてしっかり解説しているのだけど、特にここの部分が個人的には興味深かった。

Controller: なんでも自分の思い通りにしたがるタイプ

Promoter: 社交的かつ新しいアイディアを好み、長い話するタイプ

Supporter: 人との協力関係を第一に考えて気を使ってくれるタイプ

Analyzer: 慎重に言葉を選んで話をして、感情表現が苦手なタイプ

自分は明らかにControllerタイプ(Promoterも少々)だけど、SupporterタイプやAnalyzerタイプの部下をAcknowledgeする際にどういったアプローチで接近すれば良いのかなとか、そもそもコーチングというものをどういう風に捉えて、自分のやり方・スタイルを確立すればよいのかなとか、あれこれ考えるのに役にたったなと感じた(ちょうどこの本を読んだ次の日に、苦手にしているチームメンバーの1:1があった)。

マネージャーになって思うことは、エンジニアとして、Individual Contributorとして仕事をしていた時とはかなり異なるマインドセットで仕事やチーム、それに人と向き合う必要があるなということ。当たり前といえば当たり前だけど、仕事とチームと人をうまくつなげて考えて、どうすれば一番うまくいくのか考えるのは本当にしんどい。でも、うまくいった時は自分だけでは達成できない何かが得られるという意味で、とてもrewardingな仕事だよなとも思い始めている。