外資系マネージャーの独り言

日本で外資系企業のソフトウェアエンジニアマネージャーをやってる人のブログです

Googleのリクルーターから連絡が来た話 (2)

前回からの続き。今回も日記が元ネタなので、インタビューの質問や、センシティブな部分はマスクしてあります。

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Googleのリクルーターからソフトウェアエンジニアのポジションで話があったので、Phone Screeningを突破したのでOnsite Interviewで六本木ヒルズへ。

HH:MMに面接スタート。ヒルズの一階でビジターパスをもらってオフィスフロアーに入り、XXFのエントランスで受付を行う。

HRの担当者が案内してくれるのでミーティングルームに移動。

1人目の人は割とフレンドリーな感じ。Ice Breakerな質問で「人となり」を教えてくださいというので経歴をダラダラ喋ってたら途中で切られて質問へ。

XYZアルゴリズムをCで書け、というお題。少々無駄に時間をかけてしまい、ちゃんと実装しきれた自信はないけど概ね動くはず、というレベルのものは作れた。明らかに時間かけすぎた。

2人目の人のお題は2つ。1つめは、C++のXを実装せよという課題で、Aの挙動時に賢く、効率よくリソースを使うにはどうしたらよいかということを考察した上で実装。ある程度形にはできたけど、ちょっと自信なし。

2つめは、XYZのシステムをどう設計しようかというお話。いくつか前提条件がある中で、何を優先した設計にして何をトレードオフにするか...みたいな話。制限事項の中にヒントが隠されていて、そこから答えに近付くことができるけど、システムを設計する上でどんなところに留意すべきかといったことを色々と議論するのが主眼らしい。

HH:MMからランチ。一人のソフトウェアエンジニアの人が連れてってくれたので、定食を食べておしゃべりしながら食事。

3人目のインタビューはちょっとトリッキーそうな雰囲気の人。特殊な制約をもったリストをどうやって検証するかというテストケースを作り、それから実際にそれを作るというお話。部分的に未完成ながらもなんとか形にした。

4人目のインタビューはXYZシステム。クラスを設計して必要な関数を実装。ややbruteforceなアプローチだけど、pythonでどうにか実装。ワイルドカードを扱う条件に関する処理が厄介。もっと効率的な実装はありえるけど、その場で思いつくのは難しかったかな...。

5人目のインタビューはX絡み。でも、はっきり言って質問の仕方が悪いし、議論の方向性を出してくれないし、こちらからの質問に対する答えも曖昧なので、わざとやってるんでなければこの人とは仕事はしたくないなーという感じ。open-endedな質問はInterviewerのスキルと経験とセンスが問われるなと痛感。XのY機能のデザインとか、ビルド周りの検証システムとか、そんな話。

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…で、インタビューが終わって数日後、リクルーターから「残念ながらオファーはなしよ」という連絡が来て、このポジションに関するお話はおしまい。他にもいろんなポジションがあって、違うリクルーターにつなぐとかつながないとか議論はあったけど、そのあたりは割愛。

Googleのインタビュープロセスを経験して思ったことは、長らく自分の中で特別な存在だったGoogleがもう少し身近な存在になった、というところ。「せっかくGoogleを受けるんだったら真面目に準備するか」ということで久しぶりにコーディングスキルをブラッシュアップしようとしたり、本読んだり、調べ物したり…ってのはなかなかよい刺激になった。と同時に、GoogleGoogleなりに色々(Hiringとか)苦労してるのだなという印象を受けた。 

厳しいことを言わせてもらうと、Interviewingスキルの問題。よりよいHiringをするためにInterviewのトレーニングは受けているのだろうと思うけど、場数をこなしてないか、Interviewに対して特別な注意を払ってないか、興味があんまりないか、なんだかよく分からないけどCandidateとしてのOnsiteの経験はあんまりよくなかった。

例えば、自分と今の職場に関していえば、チームメイトや近隣のチームの補強のためにPhone Screeningを含めると30回以上Interviewしてるけど、よほど適正がある人でなければInterviewは意識して上達しようと思わないと上手くはならないし、候補者の人生に大きな影響を与えうるということを差し置いても、かなりのコミットメントが必要になるプロセスであるいう意識が必要だと思う。

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色々と準備はしたけど、ひたすらコーディングの練習しとけばよかったなーってのと、賢いデータ構造で効率よいロジックを考える練習・経験が足りなかったなーという印象。ま、慌てて勉強して身につくようなものでもないわけだけど。

日本語のインタビューを含めたソフトウェアエンジニアの転職絡みの情報としては、「エンジニアとして世界の最前線で働く選択肢」がよくまとまってます。