外資系マネージャーの独り言

日本で外資系企業のソフトウェアエンジニアマネージャーをやってる人のブログです

JLPTと日本に住み着くエンジニア達

www.jlpt.jp

日本語を母語としない人たちを対象とした試験。

昨年日本に移ってきた会社の同僚と話をしていたら話題に上がったのだけど、毎週受けてる日本語のレッスンの一環として試験で力試しをするってことらしい。

ひと昔前までだと、日本に定住してる外国人というと、奥さん・彼女が日本人とか、学校で日本語勉強してたとか(アニメ・ゲームおたくに多いパターン)、昔日本に住んでたとか、日本に縁があって日本語をある程度使いこなせる種別の人が圧倒的に多かった印象だけど、ここ数年で周りと見渡してみると、社内の移動で「なんとなく面白そうだったから」とか、「クオリティーオブライフが高いと聞いて」とか、「興味のある仕事があったから」、結構ランダムな理由で、自分の意思で(ここ重要)東京に住み始めた人がすごく増えたなーと感じる。

ベイエリアの生活費の高さはつとに知られているけど、インフラの整った先進国の都市で、生活コストの割に食事も美味しくて、ソフトウェアエンジニアやその他の専門領域で実績・経験があれば好待遇の仕事の選択肢も多くて…ということで、東京は地味に人気な移住先になっているのかなということを最近になって強く思います。

職場で周辺のチームのメンバーの出身エリアを見てみると、多い方からヨーロッパ、アメリカ、アジア、そして日本…という構成で、英語を母語にしているメンバーは少数派。興味深いことに、「何かしら日本に縁があって住んでる」組と、「自分の意思で(比較的最近になってから)日本に来て住み始めた」組の割合は、必然的に前者にカテゴライズされる日本人を入れても半々くらいかなというところでしょうか。こうして考えると、ソフトウェアエンジニア等のスペシャリストが国を移動する敷居が低くなっていることの背景には、世界中に拠点があり、その拠点に強い依存性のない仕事をしているグローバル企業の増加があるのかな、と言うことができそうです。

今の職場はほぼ100%英語環境なので仕事上での必要性はないけど、いくら外国人が増えたと言っても日本で暮らす上で日本語はある程度できたほうが確実に生活利便性が上がるし…ということで、国際化著しい東京には(今は)日本語は話せないけど日本の生活をエンジョイする意欲のある外国人が増えていて、今後も増え続けるだろうと思っています。

sdm.hatenablog.com

前に紹介した「ニューカマー定住ハンドブック」みたいな本の知識が継続的にアップデートされて、より多くの優秀な人材が日本に根付いてくれたら良いなーとは思っていますが、まだまだ外国人が日本で暮らす上では不便な面は多いなと感じます。

自分がマネージャーになった理由の一つに、今の東京に「好奇心旺盛な」ソフトウェアエンジニアが増えている印象を受けたことがあって、東京に住んでいる日本人で、多国籍軍のソフトウェア開発のチームを率いることができる…というのは当面の間はそれなりにニーズのあるスキル・経験になるだろうと考えています。